名古屋大学減災館へ行ってきました!
名古屋大学は、地震防災研究において全国的にも有名です。減災連携研究センターが組織されており、その施設である「減災館」が一般公開されているので、建築法務部のメンバーで見学してきました。
【 ギャラリートーク 】
減災館では、教員によるギャラリートークが定期的に行われています。
まずは、災害を引き起こすと言われている活断層や雷のめぐみについて教えてもらいました。印象的だったのは、活断層の動きによって、川や谷ができるので、人々が暮らしやすくなり、活断層に沿って、集落や街ができやすいということです。もっとも、活断層があるところに人が集まりやすいゆえ、地震が発生したときには被害も起きやすいということになるということです。私たち人間は、自然の力に圧倒され、時には、被災者になりますが、自然があるからこそ、生かされ、豊かになっているということを忘れてはいけないと改めて思いました。
【 揺れの視覚化 】
その後、振動再現装置BiCURIを動かしてもらいました。この装置は、高層建物の中で巨大地震に遭遇した時の揺れを映像とともに振動台を使ってリアルに再現するもので、今回は、熊本地震のときの、被害が甚大だった益城町の揺れを再現してもらいました。ガタガタと揺れ始めた後、グラングランと長時間揺れ続けていました。これを実際に自宅で体験したら、建物の心配のみならず、命の危険を感じるのは当然だと思いました。
東南海地震で想定される地震における高層マンションでの長周期振動も再現してもらいました。揺れ方が、ゆっくりで、揺れ幅が大きいので、見ているだけでも酔って気持ち悪くなってしまいそうでした。そして、時間が経てば経つほど揺れ方が激しくなるので、屋内の物が次々と倒れていく映像が映され、とてもリアルで怖かったです。
また、施工後には確認しづらい木造建物耐震補強の実物展示や、大きい窓が設置してある場合など構造が弱いと揺れによってあっけなく潰れてしまうことがわかる木製の模型などを見ることができました。
【 名古屋の地形 】
減災館2階には、地形の高低差を見ることができるコーナーがあり、教員の方の解説を受けながら、日本の地形や活断層の位置を確認したり、現在と何十年も前との名古屋の地形を比べ、都市化されてきた様子を見ることもできました。
私たちは、事務所の位置や、それぞれの自宅の位置を見つけたりして、地震や洪水などの災害が起きたときに地形的に大丈夫かと、各自、真剣に見入っていました。
地形を検討することは、災害に遭いやすいか、地質はどうか等、建物を建てたり、購入したりする際、とても重要な考
慮要素であることが理解できました。
【 最新の免震技術 】
さらに、減災館の建物自体が最新の免震技術を施されているということでしたので、建物の地下部分を外から見て、いろいろな免震装置を見ることができました。減災館では、研究目的で、人工的に建物を揺らすこともあるそうです。
減災館の見学ツアーは、防災の重要性を実感することができるとても有意義なものでした。皆様も、ぜひ見学されてはいかがでしょうか。
名古屋大学『減災館』へのリンクはこちら↓
http://www.gensai.nagoya-u.ac.jp/?page_id=22