『通気工法』とは?
最近の建物は気密性が高くなってきました。そのため、建物の外壁に湿気がたまると、結露の原因となったり、木材の耐久性が損なわれてしまうという問題も生じてきました。
その問題を解決するために考え出されたのが、「(外壁)通気工法」(通気「構法」と書かれることもあります)です。
どんなものかは下の図を見ていただきたいのですが、要するに、建物躯体と外壁の間に空気が通る層を作って、水蒸気を建物外に追い出してしまう工法です。
これにより、結露を防止する、躯体部材の乾燥を保ち建物耐久性を確保するという効果が得られます。
最近の建物(住宅)ではほとんど通気工法が用いられるようになりました。特に、瑕疵担保履行保険付きの住宅では、通気工法とすることが保険の条件とされています。
ここで、注意しなければならないのは次の点です。
1 胴縁
建物躯体に直接外壁材(最近では 窯業系サイディングを用いることが多いです)を貼ることはありません。「胴縁」という木材を打ってそれに外壁材を貼り付けていきます。この胴縁が「通気胴縁」になっているかです。胴縁のところで空気の流れが遮断されてはいけません。建物完成後は、外から確認することができなくなりますので、建築中に確認しておきましょう。
2 外壁の上下
折角外壁が「通気」していても、その上下が塞がっていれば、空気は通りませんね。外壁の一番下には、「水切り」という金属製の部材が入っています。そこから空気が出入りできるようになっていることを確認してください。外壁の一番上は屋根のひさしの下になりますね。この部分が塞がれていることが時々あります。ここから空気が抜けるようになっていますか?
今回は、「通気工法」について説明しました。